「転職を繰り返す人は罰せられる」可能性が中国で浮上

中国では、「インターネットや現実での個人の行動を監視し、所得や社会的地位などによってランキング化しつつ、スコアに応じて賞罰を与える」という「社会信用システム」が2014年から一部の地域で実験的に導入されています。中国・浙江省はこの社会信用システムを応用し、「頻繁に転職を繰り返す人物は社会的信用が低いと見なされ、今後の行動に制限がかけられる」という政策を発表。これに対し、中国のインターネットユーザーから多くの批判が集まっています

南方都市报:跳槽太多会影响个人信用?浙江人社厅:针对的是恶意频繁跳槽行为

https://m.mp.oeeee.com/a/BAAFRD000020190403150008.html

People changing jobs too often could be punished by China’s social credit system | Abacus

https://www.abacusnews.com/digital-life/people-changing-jobs-too-often-could-be-punished-chinas-social-credit-system/article/3004637

国民の信用情報を格付けする社会信用システムは中国政府によって2014年に考案され、2020年までに中国の国民14億人全てに適用されるといわれています。すでに一部の地域では社会信用システムが実験的に運用されていて、アリババグループやテンセントをはじめとして、130を超える民間企業が社会信用システムに基づいた格付けシステムを開発しています。

ネットや現実の違反行為で点数を付け個人の信用レベルを格付けしブラックリスト化する恐るべき全人民監視計画 – GIGAZINE

中国・浙江省の人的資源社会保障局の副部長を務める葛平安氏は寧波市で開催されたシンポジウムで、ある会社の人事部から「頻繁に従業員がやめていくのは企業にとって苦痛だが、従業員がやめようとしてもそれを止める方法がない」という苦情があったことを明らかにし、「仕事をすぐにやめては新しい仕事に就くことを繰り返すような人の社会的信用に問題があることは確かだ」と語りました。

葛氏はどれくらいの転職頻度から社会信用システムのペナルティーを受けるのかを明らかにしていませんが、浙江省は従業員の離職に制限をかけているとのこと。また、寧波市の人民社会福祉部は既に寧波市で働く1000万人の社会保障カードデータベースを構築しているそうです。

如何评价浙江拟用征信约束频繁跳槽? – 知乎

https://www.zhihu.com/question/318522267/answer/640598869

また、葛氏はシンポジウムの中で「これからは企業と個人労働者の両方に社会信用システムを適用しなければならない」と発言し、転職を繰り返す人には行動に制限がかかるなどの罰則が設けられる可能性を示唆しました。

中国のミニブログサービスであるWeiboでは、葛氏の発言に対して6000万件以上のコメントがついていて、そのほとんどが浙江省の政策を批判する内容だそうです。1人のWeiboユーザーは「私たちはこれに同意したでしょうか?」という疑問を呈するコメントをつぶやいていたとのこと。

浙江省は「従業員の一般的な離職は個人の信用には影響しませんが、通常の業務範囲を超えて悪意があるとみなされるものは個人の信用に影響を与えます」とコメント。公的信用評価をさらに改善し、将来的に企業と個人の利益のバランスをとりながら評価の客観性を向上させたいと述べています。

2019.04.06更新